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ちょっと PHOT
ゴールデンテンプル
 ターバンを巻いたスィク教徒
 パキスタン国境でセレモニー。
愛国心の見せ付けあいをする・・・
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宗教。
日本にいるときは特別な日にしか意識をしないが
海外では日常的な生活の中に宗教が入っている。

牛や豚を食べないという食文化に見られたり
顔や肌を隠すなどの服装に見られたりする。

宗教を知らないボク。
でも少し。
この旅でほんの少しだけ近づけたと思う。




インドの北部、パキスタンとの国境近くの
アムリトサルという街がある。

ここで暮らす人々は、インドでよく目にするヒンドゥー教徒ではなく、
スィク教徒とよばれる宗教で、
ガイドブックなどから得た知識でいうと
ヒンドゥー教とイスラム教を批判的に融合した
つまりは“イイとこ取り宗教”。



男性は頭にターバンを巻き、髭をあつらえる。

そう、まさにインドのイメージそのものだった。


アムリトサルにはスィク教徒にとって最も神聖な場所として
黄金寺院(ゴールデンテンプル)がある。

聖水で囲まれた中に、島のようにポツリと黄金の寺院が浮かび、
そのキラキラと輝く建物とスィクの聖典を目指し、
本物の神がそこにいるかのように、ひっきりなしに信仰者が訪れる。

夜になっても光に照らし出された寺院はいっそう輝きを放ち、
一日中ぞくぞく人が訪れ、休まるときを知らない。


そう、ココこそがスィク教徒にとって、
一番心が休まる場所になっているんじゃないかな。





夜になって、スィク教徒に混じって黄金寺院を眺めると
水に浮かぶその姿にいつまでも飽きることもなく
時間を早送りにしてくれる。

目を閉じてみると、人々が聖歌を口ずさむ声が聞こえてくる。
寺院は見えないはずなのに、
確かにそこに存在する。


一日におそらく何千人も訪れるであろうこの地。
みんなの願いや思いが向けられているんだから
当然のことなのかな。






海外にでるとたくさんの人を見る。
そして皆が持っているのが信仰。


ひとつの事を信じ、心の中心にあるものを守る。
長い間それを続けることができる彼らを
信仰心に馴染みの浅い日本人のボクは
とてもうらやましく思えた。



信仰は、
誰のためでもなく、
自分のためでもなく、
そのどちらのためである。



矛盾したことを言っているようだが、
黄金寺院は、そうボクに教えてくれた。




最近思うことがある。

思いやりと自己満足は紙一重だなと。

これを見たみんなが
誰かのためを思うではなく、自分のためを思うでもなく、
そのどちらのことも思えるようになれば
みんな幸せに近づける気がする。




アムリトサルで会ったインドの人達は、
今まであったインド人よりも、とにかく真面目で、
それでいて優しく思えた。

それはアムリトサル以外の人が悪いって意味じゃなくて、
入国前にインドに抱いていた負のイメージが
完全に消え去った瞬間だった。




アムリトサルに来てよかった。

ボクは気にいる場所を見つけると、
そこからもらった気のお返しに
心を少しだけそこに心を置いていくことにしている。
それはお金でもなく、モノでも、未練と呼ばれるものでもない。

感謝の気持ちと、またそこに訪れることが出来ますようにと。



アムリトサルにもまた、少しばかり置いていこう。




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