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ちょっと PHOT
マシュラバビーチで昼間っから
ビールなんて飲んじゃう
最高!!
 中国飯店のワン氏
エジプトで西洋人相手に
中国語だけで商売する
 左 ダイブマスターのWAKAさん
右 インストラクターのYOSHIさん
とってもやさしい!!!
                
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旅人の情報というものはイイ情報のことが多い。

ここで言うイイ情報とは、

「聞いたとおり」という意味だ。


どこどこの鳥料理はうまいと聞けば、実際うまい。

ここそこの景色が綺麗と聞けば、本当に綺麗。


ガイドブックやツーリストインフォメーションで聞く情報よりも

よりコアで、人間らしい情報なのだから

これらを確かめるのも、旅のおもしろさの一つになっている。





ここダハブもその旅人から聞いた情報のうちの一つだった。
初めて聞いた時には

「ダハブ?・・・ってどこ?」と二人とも首をかしげていた。


しかしどの旅人も口を揃えて同じことを言う。

「エジプトのダハブには絶対に行ったほうがいい。楽園だ。」


と。





ダハブは旅人の間では
「恋するダハブ」と呼ばれている。


ダハブの美しい海で、スキューバダイビングでバディ(相棒)となった男女が、
ダイビングのドキドキの余韻を残しつつ、
そのまま生涯のバディへなることが多いからだ。と後から聞いた。



しかし
旅のバディが、そのままダイビングのバディへとなったボクらには
恋なんてありゃしない。

もとより恋なんて期待はしていなかったが、
残念感は否めなかった。



「ダハブは世界中のダイバーたちにとって最後の地」と言われている。
紅海特有の固有種も数多く生息し、
宿から1分もかからずに海に入ることができる。

最後の地だろうが、関係ない!目の前に海があるんだ!
(というより、恋が無い以上もはや海しかない・・・)

潜ります!!





かくして、目的をダイビングに再度定め、
スキューバダイビングの免許をとることにした。


初めはおっかなびっくりだったが、一度海に潜ってしまえば
その恐怖は取り除かれた。


恐怖以上の光景が目の前に広がっていたのだから。





地上からはわからなかった海の中の世界。

陸から見えていた海は、その表面だけに過ぎず、
本当の海は、海の中にあったのだ。
海も人間も同じ。表面だけでは本質はわからない。
そういうことか。



日本人インストラクターのYOSHIさんが
「潜行っっ!!」と仮面ライダー1号ばりの引き締まった声で掛け声を出し、

ボクを含めたひよっこダイバーたちが
掛け声に合わせてブクブクと海の中に沈んでいく。



すると今まで遠くの世界だった海が、
足元にどんどん近づいてくる。


水面に顔を出していたときには気づかなかったが、
すぐ足元には魚が泳いでいて、魚たちはボクたちが沈むのを見守っている。


一定の深さまで潜ると上下左右、自由に泳ぐことができる。

すると、自分が空を飛んでいるような浮遊感に酔いしれてしまう。




足の下に見えるのは珊瑚の森だ。



様々な種類の珊瑚礁が森のように広がっていて、
黄色や赤、青い色をした
小さく色鮮やかな魚たちが漂っている。


それは巨大な縁日の金魚すくいの桶に
体ごと入り込んだような、そんな感じだ。


小さな魚もいれば、ナポレオンという大きな魚もいて、
次から次へとフルコースのように出現する魚に
飽きることが無い。
竜宮城があってもおかしくないとさえ思ってしまう。
いや、あってくれ。




夜の海に潜ると
さらに一段と不思議な空間になった。

水中で手を動かすとキラキラと水が光っている。

夜光虫だ。


日中、水中で生活しているプランクトンも
夜に見ると、それらがキラキラと光り、
真っ暗闇の海の中で、手で星をすくったような
幻想的な体験だった。





あぁ恋するダハブ・・・それはこういうことだったんじゃないか。


今まで知らなかった海の中。

それは急にボクの心を響かせ、

初めて海へ沈んだ瞬間に衝撃へと変わった。


そして、もっと見たい。もっと感じたい。
そう思ってしまう。


恋に似ている。いや、恋だろう!!
(・・・きっと)





エジプトの楽園、ダハブ。


間違いなく、恋するダハブだった。





後ろ髪を思いっきり引っ張られながら、
ダハブを後にする。

恋の終わりは切ないものだ。


次の目的地はヨルダン。

中東の世界。

どうせ砂ばっかりだしーーーーーー




あぁーーダハブぅぅぅーーーー


海への恋はは未練たらたらという結末で終わった。








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