ユメタビ　-DIARY- RYOT

モロッコのフェズからバスでメルズーガという街まで行って
待望のサハラ砂漠とご対面ー。

冬の砂漠は暑すぎず、
広くて、大きくて、海にも似た感じだった。

裸足に絡む砂もサラサラしていて
そのサラサラに心も身体も嫌な気もせず
どこまでも気持ちがよかった。

砂を手一杯掴んでも、スルスルとこぼれ落ち、
なんどやっても掴みきれずに元の砂漠に還ってしまう。

さらさらさらさら。

砂時計のように。
はるか昔から長い時間をかけてできた砂は
どこまでも広い大地を埋め尽くしていた。

砂漠のド真ん中で満天の星空を見ることは出来なかったが

代わりに宿の屋上から、並よりちょっとイイ感じの

上星空は見ることが出来た。

今回はこんなもんでいいだろう。

モロッコ、好きだし。また来るし。

気持ちもスッキリして、
翌朝、メルズーガを経つことにした。

一度フェズまで戻って、バスを乗り換え、
シャウエンという街に行ってみる。

ガイドブックにはほとんど載っていない街だが、
たまたまネットで見つけた街。コウヘイファインプレー！

シャウエンに向かうバスの中。
窓の外を眺めていると、色のなかった街並から、
山と緑が増えてきて、
畑が見えるわ、桜みたいな木に花が咲いているわ。

ここはどこ？八王子？？

いや、ちがう。絶対ちがう。

畑を耕してるのは牛じゃない。

ロバだ。

・・・やっぱりモロッコだ。

シャウエンはとってもキュートな街だった。
女の子だったら（例えどんなやつだろうと）誰しもが

「きゃーーーかわいいーーー」と言ってしまう可愛さだ。

街の建物は全て白と青で塗り分けられ、
トータルコーディネート。まず第一キュート。

続いて男性はモロッコの服＜ジェラバ＞を着ているから
みんなネズミ男みたいで、はい、第二キュート。

さらにイカツそうな兄ちゃんが
「はっぱ？はっぱ？」とすぐに話しかけてくるけど
大抵どいつも前歯がない。ほらね、第三キュート。

ヨーロッパの物価高に悩まされてきたボクたち（ユメタビ＋桜子＋さっちん）は
モロッコの皮製品の安さ爆発価格に財布も爆発し、
ATMから引き出したばかりのお札は、
みんな羽が生えて飛んでいってしもうた。

２００日も旅をしていて、ろくに自分にもお土産を買っていないことに気づいて
なんか買ってあげることにした。自分にご褒美。甘すぎる。

日本で買うと20,000円くらいしちゃうらしい皮のクッションを
２５０ディルハム（2,500円ぐらい）まで値切って、
「ちょっと他も見てから決めるーー」と背中を見せ、

しばらくしてから「また来たよーー」って戻ると、
店のおやじと仲良くなっちゃう。これ裏技。

他の店からしてもこの店の値段は、ずば抜け安くて、
あとはもうちょいノリで値切ってみたら
「ジャパニーズギフトをくれ」っておやじが言うじゃないか。

店のオヤジがいうには
「２００ディルハムにしてやるから日本のお土産をオレにくれ」ってことらしい。

「ＯＫ！」って言う前に皮クッションを袋に入れてボクに渡してきた。

２００ディルハム支払ったわけだし、日本のお土産渡さないで
そのまま帰っちゃう！！ってのも出来たんだけど、
なんだか話しているうちにおやじを気に入ってる自分がいたりして。
信用して皮クッション持たしてくれたおやじに悪い気もして。

いったん宿に帰って、日本から持ってきた使わない扇子を取り出し、
（おやじ、これみたら喜ぶかなーー）なんて思いながら
お店の閉店前に扇子を渡しに持っていった。

「おおー来たか来たか」って笑顔で迎え入れてくれたおやじに扇子を渡すと
「おおーこれは涼しい奴だな！今は（寒いから）使えないけど暑くなったら使うとするよ」って。

気に入ってくれたかなァって心配になってると最後に

「これは妻にプレゼントするよ。本当にありがとう。よい旅を！」って言ってくれた。

おやじーーーめっちゃイイ人じゃーーーーーーん。

自分のためじゃなく、妻のため！めっちゃイイ人ーー！

あげてよかったーーーーーーーーーーーー

旅をしていると「あーーこれ短期旅行だったら絶対欲しかったーー」ってもんが
しょっちゅうあって、
短期旅行っていいなーーとうらやましくなる反面、
またこないとなーという気持ちに気づく。

いったい何カ国「また行かないと」って思ってるんだ俺は。

今まで訪れた国はモロッコで２０カ国。

そのうちまた行きたい国は・・・

真面目に考えてみたら２０カ国だった。。。死ね俺。

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