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●SPECIAL THANKS●
さっちん、桜子
きめ細やかな砂
砂漠のアイドルラクダちゃん
ラクダ使い
夜空の星
砂漠の似合う男
太陽の光をあびて
だだっ広い世界で
砂紋は風の残した足跡
こちらは人間の足跡
広い広い
砂紋
キャラバン隊
砂漠
モロッコのベルベル人
砂漠に泊まった
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サハラの神様
〜満天の星空を〜


ついにやってきた。

旅の大きな目的地の一つ。それがここサハラ砂漠だった。


モロッコとアルジェリアの国境近く。
メルズーガという街はサハラ砂漠まで歩いて5分とコンビニよりも近い。


フェズからの夜行バスでメルズーガに着いた頃には朝の5時だった。


砂漠が近いこともあり、太陽の出ていない朝は骨まで凍るほど寒い。




待ち構えていたツーリスト向けタクシーを
インドで覚えた「おーマイフレンドー!スペシャルプライス!作戦」を駆使して値切ることで、
街灯もない極寒野宿を回避した。


なんせバスを降ろされたところは星空が綺麗に見えてしまうくらい
なにもない。

あるのは道と看板のみで右も左もわからなかった。

一言で言えば
「簡単に死ねる」


そういう場所だった。あぶなかった。








日本で砂漠というものはないが、
世界には案外たくさんある。

インドでも砂漠にはいけるし、エジプトでも南米でも行ける。

だけど、モロッコのために。

モロッコのサハラ砂漠で見る星空のために我慢していた。



どこまでも続く砂漠のど真ん中で、
何一つ明かりのない砂漠のど真ん中で、
満天の星空を見ることが出来たら

あぁーーーどれだけ幸せだろう。




考えただけでもドキドキが止まらなかった。




メルズーガにある日本人のノリコさんが経営するwilderness-lodge(※)に泊まり、
翌日さっそくサハラ砂漠の1泊2日ツアーに行くことにした。



ラクダにのって砂漠のキャンプまで行き、
テントに泊まって翌朝ラクダで帰ってくるというシンプルなツアーだった。




ラクダにまたがって砂漠の中を歩いて渡る。

すると広い砂漠の中で、ラクダの息遣いと

ラクダの踏む砂のキュッキュッという音だけが聞こえる。


空を見上げると大きな空は真っ青に青く・・・・




ない。完全に曇り空。


どんよりとしたグレー色した雲が砂漠を覆っていた。




1時間ほどラクダの背中に揺られテントに到着した。
ラクダの背中は馬よりは乗り心地が悪く、
象よりは乗りやすい。そんな感じだ。ってどんな感じだ。



テントでベルベル人のラクダ使いにタジン鍋を作ってもらい
星空を待つ。



あいにくこの日は月が満ちていて、
月が出ているうちは星が見えそうになかった。


月の沈む朝5時まで待つことにした。





朝5時。



月が沈み、あたりは静寂に包まれていた。


風の音だけがする極寒の中、テントにひかれた毛布の中から意を決して外に出てみる。


テントの中よりも外の空気の方が暖かいのか、
寒さはそれほど感じられず、
澄み切った空気が一層美味しく感じられる。



息がうまい。




抑えきれない気持ちを落ち着かせながら
天を見上げるとそこには



満天の星空(^0^)/






の代わりに

一層どんよりとしたドス黒い雲が一面に広がっていた。
どんだけ。




月が沈み、光を取り戻して輝いた星達が

あれよあれよと真っ黒な雲に呑まれていく。







残。







マジすか。。サハラの神様。。。









朝になり、ラクダに乗って帰るそのときまでも
青空は僕達の前に姿を現してくれなかった。




気を取り直して翌日、今度は砂漠を散歩することにした。


水とモロッコ産の甘いマンダリンオレンジを持って、
砂漠に向かって歩き始めた。



砂漠ツアーとは打って変わって雲ひとつない青空が広がり
僕らの心もすっきりしていた。


茶色い砂漠に足を踏み入れ、目の前に見える一番大きな
砂丘の頂上まで行く。
それが僕らの目標になった。



あの大きな砂丘の頂上に登って、
反対側の砂漠を見てみたい。
たったそれだけのことだった。




砂漠は日陰もなく、容赦なく日が照りつける。
夏は59度まであがる砂漠。
僕らのいった1月でも15度。
しかし、砂漠のこもった熱気に、汗が流れ
Tシャツでもいいくらいだ。


サンダルを脱いで、裸足で歩くと、
足の指の間をするりとかわすサラサラの細かい砂が、水のように流れる。



風によって砂に残された砂紋が波のような模様を僕らに見せてくれた。



砂丘の丘になった裏側には日陰ができ、
そこを裸足で歩くと、ひんやりと冷たくて気持ちがいい。

火照った身体に冷たいジュースをピタッと当てたような幸せを感じる。




丘の峰に沿って歩き、1時間ほどすると
さっきまで一番大きく見えていた砂丘の頂上についた。




息を切らして、登りきったその頂上。







サハラの神様からのご褒美。






登っているときはほとんど吹いていなかった風が
冷たい風を運んできて
僕たちの火照った身体を冷たく癒してくれた。




見渡す限りの大地。


その中に広がる砂丘の小さなデコボコ。
地球の神秘。神を感じさせる瞬間だった。




日も暮れ始め、宿に戻るとノリコさんがおいしい手料理を作って
「おかえりなさい」と待っていてくれた。



神だ。女神だ。


砂漠にも神。宿にもネ申がいた。


【旅の情報】
※<Wildernes Lodge
モロッコのメルズーガから車でちょっと。Hassilabiadという村に
日本人のノリコさんが経営する日本人宿があります。
サハラ砂漠に行きたい人は「必ず」この宿から行ってください。
優しいお母さん的なノリコさんと、ヤンチャな猫ちゃんたち。
そしてノリコさんの作る最高にスペシャルにおいしいご飯。
宿の屋上から砂漠を見て、朝日も夕日も見て、もう最高です。
アーモンドの花咲く中庭もかわいい。また必ず来たい。そう思える数少ない宿です。
行き方詳細は上記リンクから公式HPでチェックしてね。ゴメン笑